ある夜、突然、全身に蕁麻疹が出ました。皮膚科では「原因不明」と言われ、「このまま一生、薬を飲み続けるのかな」と不安でいっぱいになったのを覚えています。
あれから数年。今は、薬に頼らず穏やかに過ごせる日が増えました。特別なことをしたわけではなく、食事と運動を通じて、少しずつ自分の体と向き合ってきただけです。この記事は、当時の私と同じように悩んでいる方に、「こんな人もいるよ」と知ってもらえたら——という気持ちで書いています。少しでも、誰かが楽になれますように。
これは私個人の体験談です。効果や改善を保証するものではなく、症状の原因や合う方法は人それぞれ違います。体調に不安があるときや、お薬を飲んでいるときは、自己判断せず必ず医師に相談してくださいね。
子どもの頃からのアレルギー体質
もともと私は、子どもの頃から慢性的な鼻炎や花粉症があり、アレルギー体質でした。それが当たり前だと思って育ってきたので、特に深く考えることもありませんでした。
でも、結婚をきっかけに状況が変わります。引っ越し、仕事の忙しさが一気に重なって、心も体も疲れ果ててしまいました。そしてある夜、全身に蕁麻疹が出たのです。
皮膚科を受診しても「原因不明」とのことで、出されたのはアレルギーを抑えるお薬。症状が出たら薬で抑える、という対処の繰り返しでした。「根本的にはどうしたらいいんだろう」「一生これが続くのかな」と、当時は本当に不安でした。
転勤・退職、そして東洋医学の整体師さんとの出会い
その後、夫の転勤を機に仕事を辞めました。精神的にも体力的にも、もう限界だったのです。ところが、新しい土地での慣れない生活で、今度は自律神経のバランスまで崩してしまい、気持ちがぐっと落ち込む時期が続きました。
そんなとき、近所にあった自律神経専門の整体院に通い始めました。その先生は東洋医学を学んでいた方で、体を部分ではなく全体として診てくれました。西洋医学(皮膚科)では「原因不明」だったものに、別の角度から光を当ててもらえた感覚でした。
その先生から言われたのが、「現代では、小麦粉が蕁麻疹の原因のひとつになっていることも多いですよ」という一言。ジョコビッチ選手の本でグルテンフリーのことは知っていましたが、整体師さんの勧めもあって、ここから本格的に取り組んでみることにしました。
※ジョコビッチ選手の本でグルテンフリーを知ったきっかけは、こちらの記事に詳しく書いています。
ジョコビッチの本を読んでグルテンフリーを試した話はこちら
グルテンフリー生活でやったこと
やると決めてからは、できる範囲で徹底しました。具体的にはこんなことです。
- 小麦粉を一切とらない
- 加工品を避けて、できるだけ自炊する
- 調味料にもこだわる
- 腸のことを考えて乳酸菌のサプリも併用
- 毎日、体調を記録する(食事・お腹の調子・かゆみの有無)
「加工品を避ける」と聞くとピンとこないかもしれませんが、私の場合はこんなイメージです。スーパーやコンビニのお惣菜・お弁当は食べず、砂糖の入ったお菓子や飲み物も控える。ソーセージや練り物などにも小麦粉が使われていることがあるので、それらも避けて、自分で買ってきた野菜・豆腐・肉・魚・お米を調理して食べるようにしました。
間食も、フルーツ・甘栗・干し芋・味つけされていないナッツなど、素材そのものに近いものを選ぶように意識しました。正直、手間はかかります。ご家族が多いお家では、毎食これを続けるのは大変だと思います。だからこそ「できる範囲で」が大事だと、今は感じています。
特に役立ったのが、毎日の体調記録でした。「何を食べた日に調子がいいか/悪いか」が自分で見えるようになり、体と対話している感覚が持てたのです。
体の変化を感じるまで
あくまで私の場合ですが、続けるうちに少しずつ変化を感じるようになりました。
- 〜1ヶ月:毎日必要だったお薬が、数日に1回で過ごせる日が出てきた
- 1〜3ヶ月:お薬のいらない期間が少しずつ増え、お通じの調子も整ってきた
- 3ヶ月ごろ:日常的にかゆみを感じることが減っていった
その後も1年以上、同じような食生活を続けました。もう一度お伝えしておきたいのですが、これは私個人の体感です。お薬の量や続け方は、自己判断で変えず、必ず主治医に相談してください。合う方法は人それぞれ違うので、「これをやれば治る」という話ではありません。
食事だけじゃなかった。「運動」の大きさ
振り返ると、私の体が変わっていったのは食事だけが理由ではないと思っています。体を動かすようになったことが、同じくらい——もしかしたらそれ以上に——大きかったのかもしれません。
私の場合はテニスでした。テニスをした後は胃腸の働きがよくなって、お腹がすくようになり、血の巡りがよくなったように感じました。腸の中で滞っていたものが、外に押し出されていくような感覚すらありました。
でも、これはテニスでなくても大丈夫だと思います。ウォーキングでも、ランニングでも、自転車でもいい。毎日通勤で歩いている方は、それだけで本当にすごいことなんだなと、今は思います。私は車生活が長かったので、その運動不足も体調に影響していたのかもしれません。運動と腸の関係は、研究の世界でも注目されているそうです。
整体の先生も、自律神経を整えるために運動はとても良いと話していました。今の私は、テニスが上達するために体幹トレーニングやストレッチを日課にしていますが、正しい姿勢を保つための筋力を整えることも、自律神経のバランスを整えることにつながっているのかもしれない、と感じています。
※体幹や姿勢の話は、膝を痛めてリハビリに通ったときの経験ともつながっています。
30代でテニスを始めて膝を壊した話はこちら
一番つらかったのは「外食」
正直に言うと、一番つらかったのは体の症状そのものより、人と一緒にごはんを食べるときの選択肢が狭くなることでした。
5年以上前の話なので、当時はまだグルテンフリーや食事制限が今ほど一般的ではありませんでした。対応してくれるお店もなければ、コンビニにもそういう商品は売っていません。ランチを探しても、パスタ・ラーメン・うどん・そば・ハンバーガー・サンドイッチ…と、食べられないものばかり。カフェにも入りづらく、選べるのは和食の定食屋さんくらい。でも、そういうお店こそ意外と少ないんですよね。
一緒に出かけた夫が「ラーメン食べたいな」と思っても、私が食べられないのを知っているから、言い出すのを遠慮させてしまう。それが申し訳なくて、自分の体のこと以上に心が痛みました。
今の「ゆるいグルテンフリー」との付き合い方
最初の数年は、小麦を食べるとかゆみが出たり、お腹の調子が崩れたりしていました。でも、乳酸菌のサプリを続けて食生活に気をつけていれば元に戻る、という感覚がつかめてきて、だんだん肩の力が抜けていきました。
一番つらかったのは「人との食事の選択肢を狭めてしまうこと」だったので、まずは友人や家族との外食のときは気にしない、というところからハードルを下げました。今の私の付き合い方はこんな感じです。
- 平日の食事では小麦を控えめに(朝は簡単なご飯もの、昼はお弁当を持参)
- 夕食も自炊がメインなので、ごはん中心
- お土産でお菓子をもらったらありがたく頂戴して、ひとりで全部食べず夫と分け合う(おいしさも分け合えるし、砂糖や小麦も抑えられる)
- 外食でありがたいのは回転寿司。お寿司が好きだし、グルテンフリーもしやすくて、お寿司以外のメニューも食べられる
完璧を目指すとしんどくなるので、「ゆるく、長く」を大事にしています。
同じように悩んでいる方へ
食事を見直すことは大切ですが、私は食事だけでは限界があるとも感じています。もし体を動かせる方なら、ぜひ小さなことからでいいので、体を動かすことを始めてみてほしいです。
無理な筋トレや、いきなりのフルマラソンでなくて大丈夫。ほんの少しのウォーキングからでも。そのほうが、体にとっては大きな助けになるかもしれません。
・私は子どもの頃からのアレルギー体質。疲れが重なって全身に蕁麻疹が出た
・東洋医学を学んだ整体師さんとの出会いがきっかけで食事を見直した
・グルテンフリー+腸のケア+毎日の体調記録を続けた
・食事だけでなく「運動」で体が変わっていく感覚があった
・完璧じゃなくていい。ゆるく長く続けるのが私には合っていた
あのとき「一生薬かも」と泣きそうだった私に、今の自分が「大丈夫だよ」と言ってあげたい。この記事が、当時の私と同じように悩んでいる誰かの、ほんの少しの支えになれたら嬉しいです。
※繰り返しになりますが、これは私個人の体験です。症状の原因や合う方法は人それぞれ違いますので、不調があるときや治療中の方は、必ず医師に相談してくださいね。

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