夫の転勤で仕事を辞めなければならなくなったとき、まず頭をよぎるのがお金のことですよね。次の仕事が見つかるまでの生活費、どうしよう……と不安になる方も多いと思います。でも、転勤族の妻には意外と知られていない「失業手当の特例」があります。
転勤族の妻は待機期間なしで失業手当がもらえる
通常、失業手当を受け取るには退職後に3ヶ月の給付制限(待機期間)があります。でも、夫の転勤についていくための退職は「特定理由離職者」として扱われるため、この3ヶ月の待機期間がなくなります。
つまり、退職後すぐに失業手当の受給が始まるので、半年くらいはゆっくり仕事を探す余裕が生まれます。焦って妥協した仕事に就かなくていい、というのは精神的にもかなり楽でした。
「転勤だから認定される」とは限らない?注意点
転勤族の妻だからといって、自動的に特定理由離職者として認定されるわけではありません。厚生労働省の基準では、片道2時間以上(往復約4時間以上)の通勤が必要になる場合など、客観的な基準が設けられています。
また、転居から1ヶ月以内に離職していることもポイントのひとつ。引っ越しから時間が経ってから退職した場合は、認定の判断が難しくなることがあります。
「通勤が面倒」「引っ越したかった」といった主観的な理由では認められません。通勤時間がわかる資料や、転居の事情を説明できる書類を準備しておくと安心です。
ちなみに私の場合、夫が先に転勤して、しばらく別居期間がありました。それでも、自分が仕事を辞めて引っ越したのが1ヶ月以内だったので、まったく問題なく特定理由離職者として認定してもらえました。「夫の転勤からだいぶ経つけど大丈夫?」と心配している方も、基準は自分が転居した日からの1ヶ月なので、焦らず確認してみてください。
失業手当をもらいながらパートもできる
失業手当を受給しながら、短時間のパートやアルバイトをすることも可能です。新しい土地で人とのつながりを作りたい方にとっては、軽く働きながら失業手当ももらえるというのは助かります。
ただし、いくつかルールがあります。
- 週20時間未満に収めること:週20時間以上になると雇用保険に再加入扱いとなり、失業手当が受けられなくなります
- 働いた日・収入はハローワークに必ず申告すること:認定日に正直に報告する必要があります。隠すと不正受給になります
- 収入が一定額を超えると、その日の手当が減額または支給されない:詳しい金額はハローワークで確認を
私の場合、アルバイト先の面接では店長に「失業手当を受給中なので、週〇時間以内でシフトを組んでほしい」とお願いしました。雇い主には正直に伝えておかないとシフト調整ができないので、きちんと話しておいてよかったと思っています。
ただ、同僚やほかのスタッフには一切話しませんでした。失業手当を受給していることは、職場での人間関係に影響することもあるので、話す必要はないと思います。
余談ですが、「失業手当をもらいながらがっつり働いて収入ももらっている」というのは不正受給にあたります。そして、不正受給がバレる一番の理由は……身近な人の密告だそうです。職場の同僚、近所の知人、SNSでの投稿など、意外と身近なところから発覚することが多いとか。私は小心者なのでそんなことはとてもできませんが、くれぐれもお気をつけください(笑)。
ルールを守りながら上手に活用すれば、新しい土地での生活費の足しにもなります。必ず事前にハローワークに確認してから動くようにしてください。
何日分もらえる?給付日数の目安
特定理由離職者として認定された場合、年齢と雇用保険の加入期間によって受給できる日数が変わります。
| 雇用保険の加入期間 | 30歳未満 | 30〜35歳未満 | 35〜45歳未満 | 45〜60歳未満 | 60〜65歳未満 |
|---|---|---|---|---|---|
| 6か月以上1年未満 | 90日 | 90日 | 90日 | 90日 | 90日 |
| 1年以上5年未満 | 90日 | 120日 | 150日 | 180日 | 150日 |
| 5年以上10年未満 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 | 180日 |
| 10年以上20年未満 | 180日 | 210日 | 240日 | 270日 | 210日 |
| 20年以上 | 240日 | 240日 | 270日 | 330日 | 240日 |
※特定理由離職者として認定された場合の給付日数です。一般的な自己都合退職(90〜150日)より長くもらえる場合があります。
申請はハローワークで|持参するものリスト
退職後はできるだけ早く、転居先のハローワークへ行きましょう。持参するものは以下のとおりです。
- 離職票(1と2の両方):退職した会社から必ず受け取ること。電子交付の場合は印刷して持参。
- マイナンバーカード:持っていない場合は「通知カード+運転免許証など」の組み合わせでもOK
- 写真2枚:縦3cm×横2.4cmのもの
- 本人名義の通帳
前の会社が離職票を送ってくれるまで時間がかかることがあります。退職前に「離職票を早めに発行してほしい」と人事や総務に伝えておくとスムーズです。
また、転勤先が比較的近い場合(たとえば同じ都道府県内など)、担当者に「通勤が困難である理由」を説明する必要があります。転居前後の自宅から職場までの経路を地図で印刷して持参すると、説得力が増します。Googleマップのルート検索で所要時間を印刷したものでも十分です。
転勤族の妻として仕事を辞めることは、自分では選べない状況ですが、制度をうまく使えば焦らず次のステップを考える時間が作れます。ぜひ活用してください。
失業手当の話とあわせて、私が仕事を辞めて不安になったときにやってよかったこととして、積立投資の見直しと保険の整理があります。収入がゼロになる期間があるからこそ、お金まわりをちゃんと見直すいい機会でもありました。次の記事でそのあたりをまとめようと思っているので、よかったら読んでみてください。


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